SUZUKA SUNDAY ROAD RACE 2022 Round.8 (最終戦)
「鈴鹿サンデーロードレース」とは、MFJが発給するフレッシュマンライセンス~国際ライセンスを所有するライダーが、この「鈴鹿サンデーロードレース」でウデを磨き、技を競い合いながら、国内最高峰の全日本ロードレースへの昇格を目指しています。
「鈴鹿サンデーロードレース」は、鈴鹿サーキット・東コース/フルコースを使い年8戦戦う「全日本ロードレース選手権」さらには世界を目指すライダーの登竜門のイベントです。
3月に「東コース」から始まった2022シーズンも、今回の11月19日(土)〜20日(日)Rd.8で最終戦となりました。
この大会にスピードマスターのエンジンオイル「PRO-BIKE」をご使用いただき参戦された「Team Kissy」の参戦報告です。
【リザルト】
■NAT-ST600 クラス(予選出走台数:44 台決勝出走台数:44 台)
塚原渓介(SPEED SHOP FUSE Team Kissy) 予選総合1 位(Agr 1 位)/ 決勝: 2 位
–シリーズランキング——————————————-
1 塚原渓介HONDA/CBR600RR SPEED SHOP FUSE Team Kissy 103 ポイント
2 三上真矢YAMAHA/YZF-R6 Club Taira Promote 78 ポイント
3 渡辺維吹YAMAHA/YZF-R6 TEAM VITAL SPIRIT しゃぼん玉70 ポイント
4 高居京平YAMAHA/YZF-R6 磐田レーシングファミリー62 ポイント
5 遠藤晃慶YAMAHA/YZF-R6 磐田レーシングファミリー48 ポイント
【ライダーコメント】
■ 塚原渓介選手
鈴鹿サンデーロードレース最終戦NAT-ST600
予選:1 位決勝:2 位
年間ランキング1 位で迎えた最終戦、2 位とのポイント差も開いていたため、当初からの目標である2分14 秒台を狙いレースに挑みました。
最終戦までの練習走行では良いフィーリングが中々掴めず、タイムは18 秒止まりでした。天候にも恵まれず走行機会が少なかったので、レース前の2 週間は仕事終わりに毎日バイクに跨ってイメトレをしていました。【特別スポーツ走行】
最低でも16 秒台を出していないと予選での目標タイムに届かないと意気込んで走りましたが、イメージ通りに走れず17 秒台で終わってしまいました。
岸田監督と寺岡さんのアドバイスでインタークラスの走りを見に行き、自分の走りとのギャップを再度目の当たりにしました。
ピットに帰ってオンボードとロガーを見直し、翌日の予選に備えました。【予選】
いつも通り前との間隔を開けてコースイン。バイクのフィーリングは良く、アタック1 周目には自己ベストの16 秒5 を記録。
しかしあと1 秒5 縮めるために、いつもとは全く違う勢いの感覚で走ろうと2 周目に入りました。
慣れないペースで走っていたのでギクシャクしてしまいましたが、15 秒7 を2 周目に記録。
3 周目には15 秒4 までタイムを縮めることができました。
あと少しで14 秒に届きそうだったので4 周目に入りましたが、クリアラップが取れず、2 分15 秒4(予選1 位)で予選を終えることとなりました。
【決勝】
苦手なスタートはいつもよりは良い?と思ったもつかの間、2 台にパスされてしまい1 コーナーに突入。
すぐさま1 台をパスし、ペースの上がらない前の選手も130R で抜き返しました。
ライバルの三上選手も後ろに続き、8 周目まで後ろにぴったり付かれる展開となりました。
16 秒台でラップを重ねていましたが、9 周目の1 コーナーで抜かされてしまい、残り2 周で抜き所を決めなければならない展開となってしまいました。
そしてチャンスを伺えないまま最終ラップに突入。
スプーン1 個目でかなり接近することができたので、2 個目の立ち上がりを決めて130R かシケインで仕掛けようと企みましたが、立ち上がりのライン取りをミスしてしまいました。
西ストレートでスリップに入るも仕掛ける所まで近づくことができず、そのまま2 位でチェッカーとなりました。
【ウィークを通して】
予選では14 秒台が出せず悔しかったですが、思い切り走ることができ、大幅にベストを更新しつつも改善点を見つけることができたので、今後に繋がる走りができたことは良かったと思います。
レースでは転倒を避けたい気持ちもあり引き離せなかったこと、経験値の少なさから仕掛けるタイミングをミスしてしまい、2 位という結果に終わってしまいました。【シーズンを通して】
昨年にライセンスを取得し、鈴鹿、フルサイズのロードバイクの初走行。
チームやスポンサーの方々に支えて頂くことができ、2 年目にチャンピオンを獲得することができました。
当初の目標は全戦優勝と14 秒台だったので、それから考えると今シーズンの出来は40 点くらいだと思います。(4 戦目までは速さが足りなかったですし、レースで完全勝利?が出来なかったので。)ただ1 戦目のバイクに慣れて無い中での2 位と、最終戦での15 秒台はその時出来る限りの走りは出来たと思うので良かったかなとは思っております。
来年は国際ライセンスに昇格をする予定ですが、参戦レースとクラスは未定です。
目標である鈴鹿8 耐への参戦に向けて努力をして參りますので、今後ともご声援の程よろしくお願い致します。
【チーム監督コメント】
■ 岸田尊陽監督
塚原は前回のレースで前後共に柔らかいスプリングを使用したが改めて事前テストでチェック。
フィーリングは良かったものの今シーズン2度目の転倒を喫してしまった。
タイムアタックの周での転倒ということだったが幸いにも怪我は皆無、車両もダメージは大きくな勝ったが、本人の予算的にはさらに厳しいものとなってしまった。
これまで4戦を終えて、ランキングトップで臨んだ最終戦。
ランキング2位に23ポイントのリードということもあり、普通に走ればシリーズチャンピオンは獲得出来るが、目標は今シーズンの目標である14 秒台をマークすることと、完走したレースでは全戦優勝している三上選手に勝つことだ。
塚原は金曜日の走行ではNEW タイヤを投入するも17 秒台。
フィーリングの良さがタイムに反映されておらず塚原も納得が行かない様子で、本人の希望で2輪シケインに走りをチェックしに行くが西コースの観客席への通路がオープンされておらず、南コースのパドック入口あたりからデグナーでのチェックに切り替えた。
結果的にこれが良い結果を産むこととなりなったのだが、デグナーの走りを見るとかなりのタイムを西コースでロスしている事が判り、急いでこの後に行われるインターST600 の走りを塚原と共に見学して塚原本人の走りとインタークラス上位のライディングとの違いをレクチャーした。
予選でもデグナーにて観察することにしたが、塚原は前日の練習走行から見違えるような走りを披露。
明らかに変わったライディングはタイムにも反映され、自己ベストを2秒以上短縮する15 秒4 をマーク。
彼のポテンシャルを充分に感じさせるものであった。
決勝は三上選手の追随を許さずにトップチェッカーを受けるという作戦。
塚原はいつものスタートで1コーナーを3番手で通過。
すぐさまポジションを取り戻しトップで2周目に突入、後ろにはライバル三上選手がつけており引き離せるかどうかといった展開。
しかし思ったよりも遅い16~17 秒でのレースペースとなり、その結果三上選手にピタリとマークされてしまった結果、ついに8周目の1コーナーでパスされてしまった。
トップ奪還を狙いマークするも力及ばず2位でのゴールとなり、三上選手の完走したレースでは完敗に終ってしまった。
ポイント的には文句なしにチャンピオンを獲得する事が出来たが、これは三上選手の転倒の結果というシーズン内容になってしまった。
塚原本人も重々それを痛感しており、結果が残った事に対しては嬉しい半面、三上選手に勝てなかったことをとても悔しく感じているようだ。
《今シーズンの総括》
チームとしては所属ライダーの離脱等もあり困難なスタートとなりましたが、ご協力頂いた御社様やご協賛各社様を初め、MOTOBUM 様から車両のデータも含めてお世話になったこと、メンテナンス以外でも塚原に厚いサポートをして頂いたSPEEDSHOP FUSE の長山氏、スーパーアドバイザーとしてチームやライダーを導いて頂いた寺岡氏やチームスタッフのお力を借りまして、CBR600RR 投入初年度の塚原がシリーズチャンピオンという結果を得ることが出来たこと、とても喜ばしく感謝の念に堪えません。
所属ライダーにもシーズンエンドをライダーと供に無事に迎えられたこと、レースの結果としてはライダーの頑張りに因ることにチーム代表の私として感謝しております。
《来シーズンに向けて》
現時点では「塚原渓介」は鈴鹿8耐出場を現実の物とする為にも1000ccでの活動を希望しているが、本人的に予算は無い中でどのように活動できるかを模索中。
当チームとして独自に8 耐や1000ccを走らせる余裕は無い為、既存の8 耐参戦予定チームに打診する等、ライダーの希望に沿うようチームとして努力していく予定です。