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セパン8時間耐久「KRP三陽工業&Will raise RS-ITOH」参戦報告

KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH seeping 8 hours

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12月13日(金)〜14日(土)にF1やMOTO GPも開催されるマレーシアの首都クアラルンプールの郊外にある「SEPANG INTERNATIONAL CIRCUIT(セパン国際サーキット)」にて「FIM世界耐久ロードレース選手権(EWC)セパン8時間耐久レースが行われました。

スピードマスターのエンジンオイルをご使用いただき参戦した「KRP SANYOKOGYO &will raise RS-ITOH」の参戦報告です。

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チーム:KRP三陽工業&will raise RS-ITOH

マシーン:KAWASAKI ZX10RR (2019)

ライダー:柳川明選手

伊藤和輝選手

井筒仁康選手

エンジンオイル:スピードマスター「PRO BIKE 15W-50改」

世界耐久選手権(EWC)の第2戦としてマレーシアのセパン国際サーキットで「セパン8耐」が開催されました。このセパン8時間耐久レースは、「鈴鹿八耐」と同じ進行で行われ、トップ10トライアルも実施されます。ですが、EWCとしての一戦であり、海外フル参戦チームを始め、アジアチームも参戦、また、来年の「鈴鹿8耐」のトライアウト(トップから85%の周回数で権利獲得)も兼ねていることから参戦権利を求める日本の9チームが海を渡りました。海外チームも多数参戦、そうエントリーは50台。

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「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」も、来年の「鈴鹿8耐」参戦権利を求め、初の海外耐久レースに挑みました。エースライダー柳川明(青)、第2ライダーに伊藤和輝(黄)、第3ライダーに井筒仁康(赤)にラインナップ。井筒は、EWCボルドール24時間耐久で3位表彰台に登って以来、3年ぶりに1000ccに跨りました。レースは「全日本J-GP2」以来、2年ぶりとなります。伊藤にとっては初の海外レースとなりました。

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全日本使用車輌は、来季のために温存、新しいバイク2台を持ち込み、1からセットアップを詰めての参戦となります。11日は午前9時〜午後9時までフリープラクティス、12時間もの走行時間が確保されていましたが、途中、スコールのような雨が続き、赤旗中断、再開されますが、路面はウエット、ドライになるタイミングを待ちますが、思うような走行が出来ずに終了します。この日、伊藤が転倒、腰を強打しますが、走行に大きな影響はありませんでした。

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12日は予選日、青、黄、赤と分けられたライダーが、午前、午後、20分毎のタイムアタックが行われました。柳川が2分7秒542、伊藤が2分10秒333、井筒が2分10秒845を記録、グリッドは3人の合計タイムで決まり、27番手となります。ですが、車検で、全日本では問題のない部品でしたが、問題ありと判定され、最後尾への決勝グリッドが変更されることになりました。

決勝日は、朝から雨が落ち、9時〜9時45分のウォームアップでは雨が上がり曇り空でしたが、終盤にかけて雨が落ち、レインタイヤでの走行となります。スタートグリッドに着く12時過ぎから大粒の雨が落ち始めますが、予定通りに12時55分にウォームアップが切られますが、グリッドに戻ったライダーはピットへと戻ります。走行が危険と判断され、レースディレイ。監督会議で雨の状況を見て再スタートが切られることになります。

雨の状況は大きく変わりませんが、15時05分にスタート進行が始まり、ルマン式スタートではなく、セーフティ先導によるスタートが切られることになりました。セーフティカーは8周しても解除されず、ライダーたちの抗議で赤旗中断。2度目の監督会議が開かれ、続行方向で解散、リスタートは18時とアナウンスされ、チェッカー時間は21時と変わりません。

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まだ、大粒の雨が落ちる中で、スタート進行がはじまり、セーフティカースタートが切られました。柳川は50番手、最後尾から怒涛の追い上げを見せ、5ラップ目には33番手、10ラップ目には27番手、15ラップ目には16番手争いのバトルを展開。21ラップ過ぎにはオイル処理の為セーフティーカーが入り、必然的に前との差が詰まり、柳川は前との差を詰め解除されると15番手まで浮上して伊藤へと交代しますが、伊藤にとって初の海外レース、それも雨の中、転倒せずにバトンを渡さなければならない重圧でポジションを大きく落として周回を重ねます。そして、今回のレースをラストレースとする井筒が最終ライダーとなり伊藤から交代しコースイン、23位までポジションを挽回しチェッカーを受けました。

「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」は目標としていた完走を果たし鈴鹿8時間耐久の出場権を得ました。

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柳川明選手「最後尾からのスタートで、前に行くしかない状況でした。雨の影響でボードが見えにくかったこともあり、自分の順位が分からず、とにかく前にいるライダーを抜くことだけを考え走りました。カワサキ勢のトップになるという思いと、和輝にいいポジションで交代したいという思い出走りました。自分に与えられた27ラップを全力で走りました。久しぶりの海外レースに参戦させてもらい力を尽くせたことに感謝します」

伊藤和輝選手「柳川さんの素晴らしい追い上げを、引き継ぐことが出来ませんでした。最初はベースを掴めず、中盤以降で、やっと走れるようになりましたが、悔しいし、残念で、申し訳ない気持ちが大きい、ですが、柳川さん、井筒さん、偉大なレジェンドライダーと参戦出来たことは光栄でした。この経験を無駄にしないように、しっかり成長に繋げ、来年、いい走りをして恩返しがしたいです」

井筒仁康選手「8耐出場権を得ること、和輝に経験を積んでもらい成長に繋げることの2つ。その為、和輝と同じマシンに乗り、彼のマシンに関する言葉を理解したかった。その目標を叶えることができました。結果を求めるレースではなく、柳川には申し訳ない部分もありますが、この参戦で、チームとしての経験を積むことが出来、それは、来年の柳川のレースにも必ず繋がります。自身、ライダーとして最後のレースを、柳川と和輝と走れたこと、このチームで戦えたことを嬉しく思います。そして、この機会を作ってくれた支援者に心から感謝します」

伊藤一成監督「目標である完走、そして鈴鹿8耐の出場権を獲得出来ました。そして、柳川、井筒の走りには感動しました。心からすごいと思わせてくれる走りでチームを引き上げてくれました。和輝だけでなく、チームとして学ぶことも多く貴重な経験をさせて頂きました。この学びを、これから生かして信頼できるチームとなります。この参戦は、スポンサーの皆さんの支援があってこそ実現したものです。挑戦させて頂けることに、心から感謝いたします・ありがとうございました。

「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」の2019年度のレース活動は、これが最後となります。来季に向けての準備に取り掛かり、応援して頂けるチームとしての自持ち、努力して行きます。ご声援、ご支援ありがとうございました。チーム一同、感謝します。

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